『ピンクとグレー』あらすじと感想

読み物
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加藤シゲアキ
角川文庫


転勤家族だった大貴は、大阪から横浜へ転校した小学校で真吾と出会い、2人は意気投合し誰もが認める親友同士になる。
高校生の時に読者モデルをきっかけに芸能活動を始めた2人だったが、スターダムを駆け上がったのは真吾だけだった。

真吾がスターになる程すれ違っていき、2人の関係は決裂してしまう…。
順風満帆に見えていた真吾だったが、自分だけでなく世間が作った彼のイメージにいつからか飲み込まれていく。

5年ぶりに再会を果たす2人の関係は元に戻ることができるのか。苦しくて切ない青春ストーリー。


著者がアイドルだという偏見で今まで読まずにいたことを反省。

それぞれのキャラクターの感情が緻密で繊細で鮮明に描かれていて、誰もが学生の時に抱いたことのあるような生々しい感情がとても上手に表現されていて、思わず感情移入してしまう読者は多い気がします。互いを尊敬しているからこそ生まれる嫉妬や湿っぽさはやけにリアリティがあり、祈ってしまうほどには、希望が含まれていて心を動かされながら一気に読みました。

話も読み進めやすく、人に薦めたくなる1冊。とても良かった!加藤さんの作品他にも読んでみようと思います。

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