『暮らしのなかの工夫と発見ノート 今日もていねいに。』を読んだ感想

読み物
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松浦弥太郎
PHP文庫


弥太郎さんの本の中でも特にお気に入りの1冊で、もう何度も読んでいるのだけど繰り返し読むたびに新しい発見があります。

自分の心に余白がなくなってきたなと思った時、手軽に旅に行くような感覚で読みたくなる私にとってお守りのような存在です。

この人のこういった部分に近づきたいといった憧れの人やロールモデルをすでに持っている方もいると思うけれど、私の中では弥太郎さんみたいな考え方に近しい行動を常に心がけて生活できたら素敵だなと思っています。気持ちが凛とするし、戒められる。人として何事に対しても清潔でありたいと思う。

弥太郎さんは、『暮しの手帖』の前編集長を務め、「COW BOOKS」の代表です。高校をドロップアウトしアメリカへ渡り、そこで書店文化の魅力に惹かれ帰国後「m&co. booksellers」オールドマガジン専門店を立ち上げました。

自分の目や足を使って考え、たくさんの本物に触れながら、「失敗」という経験も自分を形づくってくれた「宝物」に変換し、自分で自分を日々更新していく方法を模索し続けるスペシャリストだと思います。

この本には、暮らしの中の一つ一つの出来事と向き合い、日々を新しくするためのヒントがたくさん詰まっています。

どのページも大好きなのだけれど、特に体現したいなと強く思うのは、暮らしを心地よくするために「一時間多く眠るより一時間早く起きること」や「与えるスケール」の項で書かれていた、人生で大切なのは「どれだけ人に与えられるか」ということ。
生きていくための知恵、新しいものの見方、素直な心や初々しさなど、いかなる年代でも、いかなる立場でも与えられるものがあります。
「わけ与えることができたら、自分もしあわせになれると思う」という部分は共感すると同時に、自分が与えられるものはなにかを見つめ直し、そしてそれを惜しみなく周りの人に注ぎ込めたらなと思います。

どれも難しいことはそんなに書かれていないのだけれど実際に毎日それを意識したり、実行するとなると大変なもの。

最近よく思うのは、「美しさは自信から生まれ、自信は日々の積み重ねで出来上がる。」
目の前の誘惑に負けず、大きな地図を広げてみた時にきちんとゴールに向かって歩んでいけるよう、自分を丁寧に扱ってあげることが大切な気がします。

今日もかけがえのない一日になりますように。

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