佐藤満春の『スターにはなれませんでしたが』あらすじと感想

「スターにはなれませんでしたが」あらすじと感想読み物
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構成作家の佐藤満春さんがご自身のエッセイを出されました。
読み終えた感想は「とてもよかった」に尽きます。自分が迷ったり、悩んだ時にお守りとして見返したくなる一冊に出会えました。

ネタばれしないように気をつけながらあらすじと感想についてまとめました。

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佐藤 満春とは?

「サトミツ」の相性で親しまれている佐藤 満春さんはお笑いコンビ「どきどきキャンプ」として活動をしながら、「ヒルナンデス」オードリーのオールナイトニッポン」「キョコロヒー」など19本の人気番組の放送作家を担当。そのほか、トイレ掃除の専門家としても活躍中です。

第1章 影が薄い、地味、真面目にしか生きられない僕の人生

第1章はどういった経緯で今のサトミツさんが“誕生”したかの経緯が描かれています。
自己肯定感が低く、特技や自信を持って入ったわけではなく、消去法で芸人になったというサトミツさん。
何か一つのことで旗を立てられなくても、そんな自分を受け入れ、諦め愛していくヒントが書かれています。
文中では、サトミツさんの幼少期に触れ思わず「そんな小さなころから、サトミツさんなのですか!?」と微笑ましくなるシーンも(本人は大変だったかもしれませんが)。
佐藤少年の話も必見です。

第2章 芸人佐藤満春

第2章はサトミツさんの芸人時代。
「どきどきキャンプ」の相方、岸さんとの出会いやお笑いに没頭した大学生活、オードリー若林さん・春日さんとの出会いについて描かれています。

なかでも、若林さんとサトミツさんの数々の思い出話はファンにはたまらない!
「僕の仕事の立ち振る舞いに大きく影響を与えたのは、間違いなく若林君でしょう。」からはじまる「若林正恭という人」の節では改めて、お二人の信頼関係は深いなと…!
二人の下積み時代をお二人から聞ける“今”があることのすごさを感じずにはいられません。

第3章 作家佐藤満春

第3章は放送作家としての「佐藤満春」さんについて。
ラジオを聞いていると“放送作家”という言葉は聞いたことがあるものの、具体的な仕事内容はピンときていなかったわたし。サトミツさんの仕事内容の一部を知ることができ、まさに縁の下の力持ちな役割で「あの番組のあの部分についてサトミツさんが…!」と驚く場面も。
なかでも、春日さんの「プロポーズ」やMVSを受賞した「すべらない話」の裏側をサトミツさんの視点から語るとこうなるのか〜と興味深かったです。
2019年に「オードリーANN」に久しぶりにサトミツさんが帰ってくるわけですが、その直前に行われた「オードリーANN10周年武道館ライブ」の話や復帰までの経緯は、うるっとくるものがありました。

第4章 人間佐藤満春

第4章は「佐藤満春」さん自身について。
サトミツさんは、好きなものへの「熱」を大事にしていたら、好きが仕事になっていた。
という一方で、自分をよく知っている人が周りにいると「自分の特性にあった仕事」をいただけることが多い。もちろん大前提、そこに感謝は忘れないというスタンスは社会人として自然に納得できました。
自分の向いていないことに早めに蹴りをつけたいのであれば「嫌だな、なんか嫌だな」と思ったことはなるべく言語化してメモをしておき、自分の好きだけでなく、嫌い・苦手を知っておくことも重要だと思いました。

第5章 無個性と呼ばれた僕だからこそ伝えられること

第5章は「無個性」と呼ばれてきたサトミツさんだからこそ、伝えられる自分や仕事との付き合い方についてまとめられています。

豪華な特別対談

特別対談のゲスト…
揃いも揃って豪華すぎませんか?
大好きなオードリーをはじめ、サトミツさんと築いてこられた目に見えない信頼を感じる内容は鳥肌もんでした。
誰かの話をピックアップして語るのも野暮なので本当に読んでほしいです。

若林正恭(オードリー)/春日俊彰(オードリー)/松田好花(日向坂46)/DJ松永(Creepy Nuts)/山里亮太(南海キャンディーズ)/安島隆(日本テレビ)/舟橋政宏(テレビ朝日)

感想

とてもよかったです。
「熱」があるところにストーリーは生まれるなと…。
「国民全員に読んでもらおうとは全く思いません。」とサトミツさんは書いていたけど、多くの方の人生が他人から見ると無名で、だけどそれぞれにドラマがあって、その人の中での「縁と運」が巡ってるから、自分の人生に改めて感謝したくなる一冊でした。

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