『よけいなひと言を好かれるセリフに変える 言いかえ図鑑』を読んだ感想

「よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑」を読んだ感想読み物
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大野萌子さんの『よけいなひと言を好かれるセリフに変える 言いかえ図鑑』を読むとどんなことがわかるのかを知りたい方に向けて為になった内容の一部をご紹介します。

著者は、長年の企業内カウンセラーとしての経験を生かし、コミュニケーション・ハラスメント・メンタルヘルスに関連する講演や研修を年間150件以上行う実力者です。

『よけいなひと言を好かれるセリフに変える 言いかえ図鑑』では、「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に言いかえるパターンを、141例、15章のシーン別にわけて解説されている1冊です。

テレビ番組『ノンストップ! 』や、『産経新聞』、『週刊文春』などのメディアに取り上げられており、すでに、20万部を突破しているベストセラーです。

この本を読むのにおすすめな人

・悪気はなかったのに、ちょっとしたひと言で相手を不機嫌にさせてしまったことがある
・ご機嫌をうかがっただけなのに、イラッとされた
・相手のためによかれと思って言ったのに、傷つけてしまった
・「マイナスの口癖」が習慣化していて、周囲との人間関係を築くことができない

今回は2つの章から一部をピックアップしてご紹介していきます。

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挨拶・社交辞令編

「挨拶」はその人の第一印象を決める大切な儀式。
一度マイナスな印象を与えてしまうと、プラスに変えることはなかなかできるものではありません。

また、「社交辞令」は必ずしも必要なことではありません。
しかし関係性を維持したい場合に「今度ランチでも」とつい、口にしてしまうことがありますよね。
行く気がないのに、お茶やランチに誘ってばかりいると上っ面だけの人だなと思われてしまいます。
社交辞令は、サラッと曖昧に期待を抱かせすぎないのがポイント!

×勉強になりました
○クレーム対応の話が特に参考になりました

相手の話に対して、「勉強になりました」、「参考になりました」とテンプレートのように「感想」を伝えてしまっている方はいませんか。

「勉強になりました」のような、漠然とした言葉のみでは本当に思っていても、社交辞令で言っているのだろうなと相手に受け取られてしまいます。

人によっては、「いつも勉強するだけで、実践していないじゃないか!」と感じてしまう人も…。

大事なのは、誰もが使うワンパターンの言葉ではなく、ひと言でもいいので、“具体的な言葉”を混ぜて「自分の言葉」にして話すこと。

「何が」を入れてあげるだけで、受け取る方の印象は変わります。

×今日はかわいいですね
○今日も素敵ですね

「今日もかわいいね」と言われると悪い気はしませんが、「今日はかわいいね」と言われると「いつもはかわいくないのかな」と少し残念な気持ちになりませんか。

褒めているつもりでも、「は」と「も」の使い方にはそれほど注意が必要です。
頭ではわかっていても、声に出して褒めたくなる日は特別に素敵なことが多く、つい「は」で発言して後悔してしまうことがわたしもあるので、気をつけたいですね。

また「かわいい」という形容詞は、見下されているようなニュアンスに感じることがあるので、「今日も素敵ですね」と見た目を褒める時は、言いかえるのが安心です。

他人との距離編

人との距離感がわからなくなってしまった経験がある人も多いのではないでしょうか。
相手と親しくなりたい一心で、境界線を飛び越えて、相手のテリトリーにズカズカと入っていく人、反対に近づいていくことができずにいつまでも、距離を埋められない人。
自分と相手が気持ちよく付き合うには、自分と相手のテリトリーが重なる部分が狭くて濃い方が良好な関係を育みやすいそうです。

×私も同じだから、わかる
○同じではないけれど、わかる気がする

「同感」と「共感」は似て非なるもの。
相手との距離を縮めたくてつい、「わかる、わかる!」と言いたくなる気持ちはわかります。
しかしそれが余計なひと言と思う人も中にはいます。たとえ同じ経験をしたとしても、他人と自分の考え方や価値観がまったく同じということはありえません。
「私もそういうことがあったので、同じではないけれどわかる気がします」と伝える方が適切!

その後によかれと思って、「自分はこうだったから、こうしたほうがいい」などアドバイスをするのは控えた方がベター。相手と自分の体験は別物なので、説得力のあるアドバイスでも相手にとっては役に立たないことのほうがほとんどです。

×結果がすべてだからね
○最後までよく頑張ったね

「結果」だけを評価して「プロセス」を評価しない人は、短絡的なものの見方をしがちです。
結果に対して未達で終わってしまった場合、「なんで結果を出せないんだ」と“マイナス評価”をするよりも、「残念だったけど、プレゼン資料はよくできていたと思う」などプロセスに対して“プラス評価”をする方が明らかにやる気がでますよね。

「子育て」の章にもでてきますが、ほめる言葉に“評価”が加わると意味が変わってしまいます。

×100点とってえらいね
○毎日、勉強を頑張っていたからね

結果を出せないと、自分の存在を否定してしまうことに繋がるケースもあります。
良好な人間関係は、相手のいいところや、頑張ったプロセスを「認める」ところからはじまるということを覚えておきましょう!

まとめ

無意識に使っている言葉で、持たれる印象が変わるのが上記の例でも感じたのではないでしょうか。
このように職場やプライベートでも実際によく使える事例が141例も掲載されています。

「自分の在り方」で人間関係が円滑に進むのであれば、それはひとつの財産と言えます。
せっかく自分の口から発するのなら、美しくてみんなが幸せになれる言葉を選びたいですね。

普段の自分の癖や発言を見直して、素敵な言いかえに挑戦してみましょう!

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